鮫皮おろしについて








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江戸時代末期に寿司、蕎麦の食文化が大衆化する頃、山葵は、静岡県天城山より中伊豆、永川峠を超え伊東港まで人夫や馬車で運ばれ、船で江戸、日本橋へ出荷されました。
鮫皮おろしは、町人や料理人が宮大工の木の表面加工に利用していた鮫皮をヒントに山葵を細かくすりおろす道具として作られました。その時代では今のような接着剤はなく、大きな板に鮫皮をなめしそのまま鋲で打ちつけて使用していたようです。
当社の鋲止め鮫皮おろしは、江戸時代の伝統的な道具を忠実に復元させ商品化したものです。
当社だけのオリジナル(PAT)商品です。


鮫皮おろしで生わさびをすりおろすにはどうすればいいの?
生わさびをまるかじりしても辛くありません。生わさび本来の香りと辛味をひきだすには、いかに細かく細胞を破壊し、風味、辛味を出させるかです。きめ細かく粘りのあるクリーム状になれば最適です。力を入れず「の」の字を書くようにすりおろします。
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鮫皮おろしの鮫はどんな種類なの?
一般に鮫と呼ばれているものは世界中で何百種類もあります。カス鮫がつぶの大きさも最適で一般的に使用されています。その他、ネコ鮫、ウチワ鮫、サカタ鮫などもあります。日本の関東より南、遠くは赤道付近にまで生息しています。分類別では板鰓類(ばんざいるい)と呼ばれています。弊社の鮫皮おろしは、本鮫、カスザメ、ウチワザメ、シノノメサカタザメ等を使用しています。
どうして鮫の肌ですりおろすとよいの?
鮫皮で生わさびをすりおろすと生わさびの細胞が細かく破壊され香りと辛味が生まれます。また金物で出来たおろし器でもよいのですが、金気で風味や辛味を損なうことがあり、粘りも少ないため生わさび本来の風味、辛味が出ないからです。また、生わさびの最も大事な栄養分も引き出せないからです。

CBCテレビでカラダのキモチ(6月6日放送)に生わさびの効能と鮫皮おろしが紹介されました。
「カラダのキモチ」→「アーカイブ」→第207回(6/6)「実は身近にいた救世主!をクリックしてください。
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鮫皮のつぶは何でできてるの?
人間の歯と同じようにエナメル質で出来ています。金物と違い天然素材だから人体にやさしく環境にもよいのです。ちなみに鮫肌に百円玉をこすりつけると表面が削れるぐらいしっかりとした素材から出来ています。当社の鮫皮おろしは、茶褐色の生皮の時に表皮のヌメり、茶褐色の薄皮をブラシで取り除き、肌色になった状態で衛生的で安心してご使用できます。
鮫皮おろしのお手入れ方法は?
1. ご使用後はたわしで軽くこすりながら水洗いしてください。(長時間水につけておいたりお湯で洗ったりしますと鮫皮が劣化しますのでご注意ください。)
2. 乾燥は陰干ししてください。(乾燥機は使わないで下さい。)
3. 頻繁にご使用になる場合は、2枚のおろしを交互に使うのが長持ちの秘訣です。
長期間使用した後の鮫皮おろしのおろし部の茶かっ色の生山葵のアクをきれいにするメンテナンス方法はあるの?
1. キッチンハイター等を使用する状態に薄める。
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2. たわしやブラシにキッチンハイター等をつけ鮫皮のよごれた部分だけに付け、汚れをブラッシングして、約 20分~30分放置する。
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3. ある程度汚れが落ちた後、水洗いをして日陰干しを2日程度してメンテナンス完了。(但し、おろし部の色は 完全にはとれません。ある程度までは汚れがとれるぐらいです。

【道具を長持ちさせる秘訣】
頻繁にご使用される場合は、二枚のおろし板を交互に使用されるのが長持ちの秘訣です。
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伝統工芸素材である「鮫皮」の原料について
当社の「鮫皮おろし」は、古来より鎧や刀の装飾として、貴族のみに使用が許された伝統工芸素材である「鮫皮」を使用しております。  また、奈良時代、正倉院の宝物の太刀に使用されていたことも確認されています。

「鮫皮」とは、【皮歯(ひし)】と呼ばれる硬い粒が表面を覆っている、ある種のサメ又はエイの背皮の総称です。そのため原料となる魚が「サメ」である場合も「エイ」である場合もあります。このうち当社が使用する「鮫皮」は皮歯の粒がきれいな凸型をしており、目詰まりがしにくく、山葵などをおろすのに最も適したものを厳選しております。

 「鮫皮」と聞くと、映画に出てくる人食ザメのような鮫をイメージする方があるかも知れませんが、この様なサメからは「鮫皮」は採れません。当社が使用するのは「カスザメ」「ウチワザメ」「シノノメサカタザメ」「カメザメ」などの皮で、どちらもサメという名前が付いていますが平ぺったい体をしています。そして「カスザメ」は分類学上も「カスザメ目」に属するサメですが、「ウチワザメ」は「エイ目」に属するエイの仲間なのです。そうした種類は、板鰓類(ばんざいるい)とも呼ばれています。

「鮫皮」は日本で刀の柄や鎧に珍重されて来ましたが、日本近海には「鮫皮」の原料になるような皮歯を持つ魚は生息しておらず、こうした魚は九州以南、沖縄などの東南アジアより捕られ皮のみが輸入されていました。つまり日本人は「鮫皮」の原料になる魚が泳いでいるところを見ることは無く「鮫皮」の材料になっている魚を総称して「さめ」と認識してきたのです。それは多くの場合、現代の分類学上ではエイに分類される魚であったことも明らかになっています。

当社は、こうした歴史的経緯を踏まえ、「サメ」であるか「エイ」であるかにこだわることなく、皮歯のかたちや耐久性を考慮して、最も山葵をおろすのに敵した「鮫皮」を追求して参りました。
最高品質の「鮫皮」を自信を持って伝統的な手法で鮫皮おろしを製作
しております。
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